こんにちは、庭師の翠葉凛です。今回は、胡蝶蘭を贈る際の選び方とマナーについて、お話ししたいと思います。
胡蝶蘭は、その美しさと優雅さから、贈り物として人気の高い花の一つです。結婚祝いや開店祝い、還暦祝いなど、様々なシーンで胡蝶蘭が贈られています。しかし、胡蝶蘭を贈る際には、相手やシーンに合わせた選び方や、マナーに気をつける必要があります。
私自身、庭師として胡蝶蘭を育てる傍ら、贈り物用の胡蝶蘭の相談も受けてきました。その経験から、胡蝶蘭選びのポイントや、贈る際のマナーについて、皆さんにお伝えできればと思います。
この記事では、贈る相手別の胡蝶蘭の選び方や、贈る際のマナー、鉢植えと切り花の違い、アレンジメントの選び方など、胡蝶蘭を贈る際に役立つ情報をまとめました。胡蝶蘭を贈る機会がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
贈る相手別胡蝶蘭の選び方
胡蝶蘭を贈る際は、贈る相手やシーンに合わせて、適切な胡蝶蘭を選ぶことが大切です。ここでは、贈る相手別に、胡蝶蘭の選び方のポイントをお伝えします。
友人・知人へ贈る胡蝶蘭
友人や知人へ胡蝶蘭を贈る際は、相手との関係性やシーンに合わせて選ぶことがポイントです。例えば、結婚祝いなら、白やピンクの胡蝶蘭がおすすめです。白は「純潔」、ピンクは「幸福」を表します。新居祝いなら、黄色やオレンジの胡蝶蘭がおすすめです。黄色は「幸運」、オレンジは「楽しい家庭」を表します。
友人や知人へ贈る胡蝶蘭は、比較的小ぶりの3本立てや5本立てがおすすめです。あまり大きすぎると、相手に負担をかけてしまう可能性があります。また、鉢のデザインもシンプルなものを選ぶと良いでしょう。
私がおすすめする友人・知人へ贈る胡蝶蘭の品種は、以下の3つです:
- コチョウラン:白い花びらが美しく、上品な印象の品種。
- サクラコチョウラン:淡いピンク色の花びらが可愛らしい品種。
- キンリョウヘン:黄色の花びらが鮮やかで、明るい印象の品種。
恋人・配偶者へ贈る胡蝶蘭
恋人や配偶者へ胡蝶蘭を贈る際は、特別な想いを伝える胡蝶蘭を選びたいですよね。定番なのは、赤や紫の胡蝶蘭です。赤は「情熱」、紫は「永遠の愛」を表します。本数も、2本立てや6本立てなど、偶数にすると良いでしょう。偶数は、「二人の仲が末永く続きますように」という願いを込めることができます。
恋人や配偶者へ贈る胡蝶蘭は、少し大きめの5本立てや7本立てがおすすめです。特別な日に贈るなら、豪華な10本立て以上の大輪の胡蝶蘭も良いかもしれません。鉢のデザインも、ゴールドやシルバーなど、特別感のあるものを選ぶと良いでしょう。
私がおすすめする恋人・配偶者へ贈る胡蝶蘭の品種は、以下の2つです:
- シンビジューム:深い赤色の花びらが情熱的な品種。
- ヒスイコチョウラン:紫がかった緑色の花びらが神秘的な品種。
上司・目上の方へ贈る胡蝶蘭
上司や目上の方へ胡蝶蘭を贈る際は、失礼のないよう、慎重に選ぶ必要があります。基本的には、白や紫の胡蝶蘭がおすすめです。白は「尊敬」、紫は「信頼」を表します。本数は、3本立てや5本立てなど、奇数にするのが一般的です。
上司や目上の方へ贈る胡蝶蘭は、7本立て以上の大きめのものがおすすめです。あまり小さいサイズだと、失礼に当たる可能性があります。鉢のデザインは、シンプルで上品なものを選ぶと良いでしょう。
また、胡蝶蘭に添える立札にも気をつける必要があります。立札には、「お祝い申し上げます」「いつもお世話になっております」など、シーンに合ったメッセージを簡潔に書くようにしましょう。相手の名前と自分の名前は、必ず漢字で正式に書くことが大切です。
私がおすすめする上司・目上の方へ贈る胡蝶蘭の品種は、以下の2つです:
- エンシャントホワイト:純白の花びらが美しく、清楚な印象の品種。
- オーキッドマジック:紫がかった白色の花びらが上品な品種。
お祝い・お礼に贈る胡蝶蘭
お祝いやお礼に胡蝶蘭を贈る際は、シーンに合った胡蝶蘭を選ぶことが大切です。例えば、開店祝いなら、赤やピンクの胡蝶蘭がおすすめです。赤は「商売繁盛」、ピンクは「幸福」を表します。結婚祝いなら、白やピンクの胡蝶蘭が定番です。お礼なら、白や黄色の胡蝶蘭が良いでしょう。黄色は「感謝」を表します。
お祝いやお礼に贈る胡蝶蘭は、シーンや予算に合わせて、3本立てから10本立て以上まで、幅広いサイズから選べます。鉢のデザインも、シーンに合ったものを選ぶと良いでしょう。
また、お祝いやお礼の胡蝶蘭には、メッセージカードを添えると、より心のこもった贈り物になります。メッセージカードには、相手への感謝の気持ちや祝福の言葉を書くと良いでしょう。
私がおすすめするお祝い・お礼に贈る胡蝶蘭の品種は、以下の3つです:
- リップスティック:赤色の花びらが鮮やかで、華やかな印象の品種。
- サーモンピンク:淡いピンク色の花びらが優しい印象の品種。
- ゴールデンイエロー:黄色の花びらが明るく、ポジティブな印象の品種。
胡蝶蘭を贈る際のマナー
胡蝶蘭を贈る際は、マナーにも気をつける必要があります。ここでは、胡蝶蘭を贈る際のマナーについて、詳しく解説します。
渡すタイミングと場所
胡蝶蘭を直接手渡しする場合は、式典やパーティーの前に渡すのが一般的です。式典が始まってからでは、バタバタしていて渡しにくいですからね。手渡しする場所は、なるべく人目につかない場所を選ぶと良いでしょう。
宅配便で胡蝶蘭を送る場合は、式典やパーティーの1~2日前に届くように手配するのがおすすめです。当日に届くと、受け取る側が慌ててしまう可能性があります。
立札の書き方とマナー
胡蝶蘭に添える立札は、シーンや相手に合ったメッセージを簡潔に書くことが大切です。立札のサイズは、胡蝶蘭のサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。
立札に書くメッセージは、以下のようなものがおすすめです:
- お祝いの場合:「祝」「お祝い申し上げます」「ご結婚おめでとうございます」など。
- お礼の場合:「感謝」「ありがとうございました」「お世話になりました」など。
立札に名前を書く際は、以下の点に気をつけましょう:
- 相手の名前は、必ず漢字で正式に書く。
- 自分の名前は、所属や肩書きを添えて漢字で正式に書く。
- 連名で贈る場合は、代表者の名前を大きく書き、他の人の名前は小さく書く。
配送する場合のマナー
胡蝶蘭を配送する場合は、以下の点に気をつけましょう:
- 配送日時を指定できる場合は、必ず指定する。
- 配送先の住所と宛名は、正確に記入する。
- 胡蝶蘭の取り扱いに慣れている配送業者を選ぶ。
- 配送中の温度変化や振動に注意し、なるべく直接手渡しできる方法を選ぶ。
受け取った側のお礼
胡蝶蘭をいただいたら、できるだけ早くお礼の連絡を入れることが大切です。電話やメール、手紙など、相手に合った方法でお礼を伝えましょう。
お礼の際は、以下のようなことを伝えると良いでしょう:
- 胡蝶蘭をいただいたこと。
- 胡蝶蘭の美しさや素晴らしさ。
- 胡蝶蘭を大切に育てること。
- 贈ってくれた相手への感謝の気持ち。
胡蝶蘭の選び方: 鉢植え?切り花?
胡蝶蘭を贈る際は、鉢植えにするか、切り花にするかも選択肢の一つです。ここでは、鉢植えと切り花のメリット・デメリット、そしてシーンに合わせた選び方を解説します。
鉢植えのメリット・デメリット
鉢植えの胡蝶蘭は、以下のようなメリットがあります:
- 長く楽しめる(適切な管理で、2~3ヶ月は楽しめる)。
- インテリアとしても楽しめる。
- 贈った後も、相手との繋がりを感じられる。
一方、鉢植えの胡蝶蘭には、以下のようなデメリットもあります:
- サイズが大きく、場所を取る。
- 管理が必要(水やりや日光の管理など)。
- 値段が高い(切り花と比べて)。
切り花のメリット・デメリット
切り花の胡蝶蘭は、以下のようなメリットがあります:
- 手軽に贈れる(サイズが小さく、持ち運びやすい)。
- 値段が安い(鉢植えと比べて)。
- 飾る場所を選ばない。
一方、切り花の胡蝶蘭には、以下のようなデメリットもあります:
- 楽しめる期間が短い(1~2週間程度)。
- 花が枯れた後の処分が必要。
- 水の管理が必要。
シーンに合わせた選び方
鉢植えと切り花、どちらを選ぶべきかは、シーンによって異なります。以下のようなシーンでは、鉢植えがおすすめです:
- 長く付き合いのある相手へのお祝い(結婚祝いや開店祝いなど)。
- インテリアとして楽しんでもらいたい場合。
- 相手が植物を好きな場合。
一方、以下のようなシーンでは、切り花がおすすめです:
- ちょっとしたお礼や手土産として贈る場合。
- 式典会場に飾る場合。
- 予算が限られている場合。
胡蝶蘭のアレンジメント
胡蝶蘭は、そのままでも十分に美しいですが、アレンジメントを加えることで、より華やかに見せることができます。ここでは、胡蝶蘭のアレンジメントの種類や、選び方、メッセージの添え方などを解説します。
アレンジメントの種類
胡蝶蘭のアレンジメントには、以下のような種類があります:
- 胡蝶蘭とグリーンを組み合わせたアレンジメント
- 胡蝶蘭と他の花を組み合わせたアレンジメント
- 和風のアレンジメント(竹や和紙を使ったもの)
- モダンなアレンジメント(ガラスや陶器を使ったもの)
アレンジメントに使われるグリーンには、アスパラガスやドラセナなどがあります。他の花を組み合わせる場合は、バラやガーベラなど、胡蝶蘭との相性の良い花を選ぶと良いでしょう。
アレンジメントの選び方
アレンジメントを選ぶ際は、以下の点に気をつけましょう:
- シーンや相手に合ったデザインを選ぶ。
- 胡蝶蘭の色と、アレンジメントの色のバランスを考える。
- アレンジメントのサイズは、胡蝶蘭のサイズに合わせる。
- 予算に合ったアレンジメントを選ぶ。
和風のアレンジメントは、日本的な雰囲気を演出したい場合におすすめです。モダンなアレンジメントは、洋風のインテリアによく合います。アレンジメントのデザインは、贈る相手の好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
メッセージを添える場合
アレンジメントにメッセージを添える場合は、以下の点に気をつけましょう:
- メッセージカードのデザインは、アレンジメントの雰囲気に合わせる。
- メッセージは、簡潔で心のこもった言葉を選ぶ。
- メッセージカードは、アレンジメントに挿すか、添えて贈る。
メッセージカードに書く言葉は、シーンや相手によって異なります。以下のような例文を参考にしてみてください:
- 「祝 結婚おめでとうございます。お二人の幸せを心からお祈りしています。」
- 「開店おめでとうございます。これからのご繁栄を願っています。」
- 「いつもお世話になっております。心より感謝申し上げます。」
アレンジメントとメッセージカードを組み合わせることで、より心のこもった贈り物になります。
まとめ
いかがでしたか?この記事では、胡蝶蘭を贈る際の選び方とマナーについて、詳しく解説してきました。
胡蝶蘭を贈る際は、贈る相手やシーンに合わせて選ぶことが大切です。また、胡蝶蘭の色や本数、立札のメッセージにも気をつける必要があります。鉢植えか切り花か、アレンジメントを付けるかどうかも、シーンに合わせて選びましょう。
胡蝶蘭を贈る際のマナーも忘れずに。直接手渡しする場合は式典の前に、配送する場合は1~2日前に届くように手配しましょう。そして、胡蝶蘭をいただいたら、できるだけ早くお礼の連絡を入れることが大切です。
私自身、庭師として育てた胡蝶蘭を、大切な方へ贈る機会が何度かありました。その際は、相手のことを思い浮かべながら、心を込めて胡蝶蘭を選びました。そして、相手から「胡蝶蘭が美しかった」「長く楽しめてうれしい」といった言葉をいただいた時は、とてもうれしく感じたものです。
胡蝶蘭を贈ることは、相手への感謝や祝福の気持ちを伝える素敵な方法だと思います。この記事を読んで、少しでも多くの方が、胡蝶蘭贈りに挑戦してみたいと思ってくださったら嬉しいです。
胡蝶蘭を贈る際は、ぜひ、相手のことを思い浮かべながら、心を込めて選んでみてください。そして、胡蝶蘭を通して、相手との絆を深めていただけたら、これ以上うれしいことはありません。
最後になりましたが、胡蝶蘭を贈る際は、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。そして、贈る相手の笑顔を思い浮かべながら、心を込めて胡蝶蘭を選んでくださいね。